なにもかも目分量でもうまくいく肉じゃがなんてレアケースだし

手の中でぎゅっと握ってひらいたらばらばらになる落ち葉みたいだ

マフラーでぐるぐる巻きの帰り道 What a nice day to be happy

自分じゃない人になりたい だからまず西荻窪へ引っ越しをする

撮ってすぐデータを消去してしまうトイデジカメのような生き方

空を飛ぶ方法なんて知らなくて多摩川沿いで凧を見ている

ケータイが鳴らないことを確めるために起き続ける29時

再起動するのを待っているあいだ机の下で手をつないでて

迷わないリズムで道を踏み外す覚悟を決める甲州街道

思い出す必要のないことばかり思い出してはうなされている

うたた寝をしていたせいで眠れないわけではなくて 上弦の月

左手の小指がちぎれちゃうくらい寒い季節に出会いたかった

暮らすにはいい街だから幸せが転がっていてたまにつまづく

迷子

迷子になるために、散歩に出た。 まだ歩いたことのない道を選んでどんどん歩く。 この街にはまだ知り合いもほとんどいないので、誰も私のことを知らない。 誰も。 だから私は、この瞬間、どこにも誰ともつながっていない。 1月の午後の空気は冷たい。 右手…

ケータイがふるえることを祈ってる 迷子になりたがってたくせに

愛された記憶をひとつずつなぞる これとそれとを比べてしまう

あたたかくやさしい夢から目覚めたら今日はやっぱり昨日のつづき

連作「黒猫のしっぽ」

「黒猫のしっぽ」 月原真幸 吐く息でくもるガラスに隠れてる 一生春が来ませんように ずぶ濡れになって歩いたあの夜の皮膚感覚がよみがえる朝 地下鉄のホームの端で待っているものが来るとは限らないこと なまぬるい風に負けないくらいには目を見開いて立っ…

おひさしぶりです。

10ヶ月も放置しっぱなしだったこのブログですが ぼちぼち再開してみようかなーと思います。 (続くかどうかは未定……) 短歌が詠めなくなったり、詠んだら詠んだで衝撃的なことがあったりして 短歌以外のことでもぐるぐるしたりしていましたが でもやっぱり、…

お別れ2。

ドロップの缶の中身が気づかないうちになくなるようなお別れ(月原真幸)

お別れ1。

大きめの歩幅で歩く道だからあなたのことを待ったりしない(月原真幸)

カフェ1。

連れてってもらったカフェのコーヒーを私も好きになれてよかった(月原真幸)

父さん

画面中央奥に小さく見えるのがテレビ父さん ではなくて、さっぽろテレビ塔です。

観覧車。

この街でいちばん空に近い場所 いちばん神様に近い場所(月原真幸)

失恋論1。

逆境に強くなるって決めたから君とのこともいい経験だ(月原真幸) あんまり失恋論じゃない気がします。ごめんなさい。 本当はただ単に「逆境に強くなる!」って宣言したかっただけです。 めざせ有言実行。

塩。

もし君を褒めるとしたら「傷口に塩を塗るのがうまいね」と言う(月原真幸)

AB型。

土曜の夜はケータイ短歌の1月21日放送分の短歌紹介ページに 一首こっそり掲載していただいています。 ありがとうございます。 気まぐれで優しく時に意地悪な神様あなたはAB型ね(月原真幸) お題が「アルファベットのある風景」というわけで 探したらこれ…

正4。

気づかないうちに正しくふさがった傷口だけが今の味方だ(月原真幸)

びわゼリー。

上記短歌の「胃に優しい人生にする」は私の来年の抱負です。 胃に優しくないことが多すぎる今日この頃なのです。 というわけで、食生活には気をつけます。 びわとか湯豆腐とかババロアというのは 枡野さんがお好きな食べ物で 消化に良さそうな感じが今の私に…

正3。

胃に優しい人生にする 正しくは主食をびわと湯豆腐にする(月原真幸) デザートはババロアでお願いします。